日産(中国)投資有限公司(以下、日産(中国))と上海電享科技有限公司社(以下、enjoyelec EE社)、ならびに上海菱威深信息技術有限公司(以下、iVision)は、2024年11月1日に中国におけるAIを活用したエネルギーマネジメント事業の推進に向けたパートナーシップを締結しました。
中国においては、2030年カーボンピークアウト、2060年カーボンニュートラル達成にむけて、再生可能エネルギー発電設備の建設が促進されており、中国全土に広がる日系企業が保持する工場においても、太陽光発電設備や定置型蓄電池などのエネルギー設備の導入が推進されています。こうした状況下において、天候などにより激しく発電量が変動する再生可能エネルギーの需給調整弁として、蓄電池やEVの車載バッテリーを活用したデマンドレスポンスの技術に注目が集まっています。
enjoyelecの持つ電力マネジメント技術、仮想発電所(VPP:Virtual Power Plant)ソリューションとその運用実績、日産の持つEV車載バッテリーを蓄電池として活用するための充放電マネジメント技術、iVisionの持つ在中国日系企業に対するコンサルティング・ITの専門性を活かし、再生可能エネルギーの普及が急速に進む中国において、EVの社会実装と脱炭素社会の実現にむけた課題の解決を目指します。
今後、3社にて最先端のエネルギー管理システムを開発し、多様化する市場ニーズへの適用にむけて、V2G(Vehicle-to-Grid)技術の推進を目指しています。この提携により、設置から保守・メンテナンスまでのエンドツーエンドのソリューションを提供し、ハードウェア・ソフトウェアとグリーンエネルギーを統合した新しいビジネスモデルの創出を目指しています。
日産(中国)投資有限公司
日産自動車の中国における発展は1973年に始まり、中国市場に進出して以来、日産自動車は中国の自動車産業の発展に立ち会い、深く関与しながら貢献してきました。また、日産ブランドの情熱と革新を中国市場に持ち込んできました。2024年、新たなブランドメッセージ「尽興由NI」を掲げて再出発し、「中国において、中国のために」というコミットメントを引き続き実践し、カスタマイズマーケティング戦略によって中国市場に深く開拓していきます。日産(中国)投資有限公司では日産自動車が中国における100%出資子会社であり、日産自動車と共に中国における投資業務を管理し、設計、研究開発、旅行サービス、部品輸出などが含まれます。東風汽車有限公司は、日産自動車と東風自動車が共同で設立した合弁企業です。東風汽車有限公司の傘下には三つの事業セグメントがあり、東風日産乗用車公司は日産、ヴェヌーシア、インフィニティブランドの乗用車事業を担当しています。鄭州日産自動車有限公司は日産と東風両ブランドの軽商用車事業を担っています。東風汽車部品(集団)有限公司は自動車装備及び自動車部品の研究開発、製造、販売などを行っています。
電享科技(Enjoyelec:EE)
2015年に設立。先進的な電池AIとエネルギーAI技術を核心とするエネルギーデジタル化革新企業として、同社はエネルギー取引、エネルギースケジューリング、電池充放電技術分野の百以上のAIアルゴリズムにより、クリーンエネルギー市場にデジタル化ソリューションとエネルギーマネジメントサービスを提供。EE社の保持するVPPサービスは、エネルギー貯蔵、光起電力、EVを中心とした充放電ステーションを仮想発電所ネットワークとして構成することが出来る他、EnjoyElec iEMS Edge機能と結合することで、工場内のクリーンエネルギーシステムの需給バランスを実現することが出来ます。
EE社のエネルギー制御と電池AI技術は、分布式エネルギー貯蔵分野の急速な発展における調達の不均衡と価値リターンの難題を解決し、エネルギー貯蔵資産の寿命を延長し、分布式エネルギーの運営効率を高めることが出来ます。